タイの気候と風土

 赤道から北緯30度に位置しているタイは熱帯性気候に属しています。

年間の平均気温は約29℃、バンコクでは一番暑い4月の平均気温が35℃、一番涼しい12月の平均気温が17℃です。季節は3月~5月の暑気、6月~10月の雨季、11月~2月の涼気に分かれます。

 

 暑季は平均気温が30℃、湿度が70%、太陽の光が眩しい時期です。雨季は有名な、大地を豪快に叩くスコールが毎日30分から1時間ほどあります。11月になると涼気に入り、空気は澄み渡り、タイの美しい風景を見ることができます。1年間の中で最も過ごしやすい季節です。タイは常夏の国、と思われがちですが日本と同様、季節の移り変わりを感じることができる国なのです。

 タイ国はインドシナ半島の中央部に位置し、北西部から西部にかけてはミャンマー、東北・北部はラオス、東南部はカンボジア、南部はマレーシアに接しています。

  面積は51万4千平方キロ、日本の約1.4倍の広さですが、山林の多い日本と比べ平野部が多いのが特徴です。四方の国境沿いおよびカオヤイ国立公園付近に、若干の山岳地帯がありますが、それほど険しい山はありません。

 

 中央に母なるメナーム・チャオプラヤー(チャオプラヤー河の意味)が流れ、中央平野はこの河にやって豊沃な地になっています。東北部の乾燥地帯は広大な不毛の地であり、最近は水路、感慨施設が開発されて、いくらか良くなりましたが、それでもタイで最も貧困な地域となっています。国土は南の端から北部まで1.600km、東西800kmの地域を占め、象の頭の形に似ています。産業的、風土的、社会的、文化的に4つの地域に大別されます。北部の山岳地帯を除いて高原と平野が大部分を占め、中央平野は東南アジア随一の穀倉地帯となっています。